コラム

食べ物による窒息事故

2016年1月5日

近年、食べ物による窒息事故が増加しており、その死亡事故数は乳幼児・高齢者に多く、年4千例を超えています。特にその半数以上が80歳以上のご高齢の方です。日常生活に常に存在している食物による窒息事故。その予防法について知っておくことが必要です。

 

☆食べ物による窒息事故はなぜ起こる??

 

食べ物は口から食道を通り、胃へと運ばれて

いきます。嚥下(飲み込む)によって、食道に
入るべき食物が誤って気道に吸い込まれてしまう
ことによって、窒息が起きます。

乳幼児の場合、奥歯が無く噛んですりつぶすことが
できない、食べる時に遊んだり・泣いたりするため、
また、ご高齢者の方の場合では、口腔内感覚の低下・嚥下反射の遅れ(食べ物を口から食道を経て胃に送る機能が低下)によって、窒息が起こりやすくなっています。

 

☆窒息を予防する為に重要なことは・・・

 

① 食べ物は一口量を多くしない。ゆっくりとよく噛んで食べる。
(食べ物をよく噛み細かく砕き、だ液とよく混ぜ合わせることで、誤って食べ物が気道に
引き込まれても窒息に至る事故になり難いため)
② 食べている途中で急に振り返ったり、上を見たりしない。
(食べ物が気道に引き込まれやすくなる)
③ 食事の際は、一人でとらずなるべく家族と一緒に食べること。
(乳幼児のおやつなども、なるべく誰かがそばにいて注意して見ている)

 
☆窒息の原因となる主な食べ物と注意点
 
高齢者

*粘着性のあるもの(お餅・ご飯・団子) 20160105-1 これらの食品は噛みちぎりにくく、
形が崩れないままで咽頭(のど)に送られる
ことが多く、窒息のリスクが高い食品です。
*加熱してもやわらかくなりにくいもの
(いか・たこ・きのこ類)
*弾力性のあるもの(こんにゃく・ゼリー)
*硬いもの(ナッツ類・肉)

*厚みのないもの(海苔・レタス)・・・・喉に張り付いてしまうため
*パサパサしたもの(パン・ふかし芋)・・・口の中の水分が奪われてしまい、食道への流れが悪くなるため
*繊維の強いもの(青菜類・果物)
*お菓子類(飴・キャラメルなど)
口の中の乾燥、歯の喪失なども咀しゃく機能の低下につながるので、食事の際には、
お茶やお水などで口の中を湿らせ、水分を取りながら食べるとともに、歯周病予防や義歯の
調整などにも心がけて下さい。

 

乳幼児

高齢者の食べ物に加えて・・ 20160105-2
*ベビー用おやつ(ボーロ・ウエハース・ソフトせんべい)
*丸い物(飴・プチトマト・ぶどう・ポップコーン)

 

① 誤って気管に入りやすいピーナッツなどの豆類は3歳になるまで食べさせない。
② 急停車する可能性のある車や揺れる飛行機の中では食べさせない。
③ 仰向けに寝かせた状態や、歩きながら、遊びながら、物を食べさせない
④ 食べ物を口に入れたままの会話、テレビを見ながらの食事はさせない
⑤ 小さな食べ物を放り投げて口で受け取るような食べ方をさせない