保険診療と自費(自由)診療の違いについて
表記の事柄について実に多くの情報がテレビや雑誌、WEB等で扱われています。
それだけ患者さん方の関心が多いのだと思います。
使用材料の違いや、自費治療は最新技術が選択出来る等、わかりやすく表などで書かれたものも沢山検索出来ますので、それらはそちらをご覧になって頂ければと思います。
今回は当院の自費(自由)診療に対する考えをお伝え出来ればと思います。
林歯科医院では後述する2点を常に肝に銘じて、日々の診療を行っています。
一つ目は、当院での仕事が患者さんの体の中に残る、という事、
二つ目は、それらが他の歯科医師にも見られることがある、という事。
以下にご説明します。
・患者さんの体の中に残る、という事とは。
予防処置から歯周病治療、歯の詰め物や被せ物を装着する、その他諸々の行為によりお口の機能を保つという事は、患者さんの晴れの舞台でのうれしい食事、仕事が苦しい時や体調がすぐれない時の「栄養摂ってやる!!」という食事、不幸にも病気になった時に前を向くための食事、そして、最期の食事。
大袈裟かもしれませんが、その時々で我々の仕事が陰ながら共にあるという事。
・他の歯科医師にも見られることがある、という事とは。
当院に通われているほとんどの患者さん方は、お口の中の事で気になる事があればすぐに歯科医院に行くことが習慣になられています。
転勤や永住の為、遠方に行かれた患者さん方は、引っ越し先でもその様に歯科医院に行かれる方が多いです。
その時、移転先の歯医者さんで、当院の治療に関して、患者さんに恥をお掛けすることがないように日々仕事をすること。
これはその患者さんに当院をご紹介してくださった患者さんや、他院からのご紹介でいらした患者さんのご紹介元の先生方にも関係することですので気を非常に気を使います。
医療行為には「確実」という事はありませんが、上記の事柄を最大限達成しようとした場合には、どのように毎日の診療を行ったらよいのでしょうか。
自己流の口腔ケアでお口の中の健康を保ち、寿命を全うできる方もいらっしゃいます。
歯が抜けているところや、グラグラの歯をよけて食事をしている方もいらっしゃいます。
しかし、歯科医師の介入を希望し、来院された患者さんに対して最大限、最良の治療を提供しようとするには最低限、下記の人達が介在します。
・歯科衛生士(歯肉炎や歯周病の初期治療、歯磨き指導、歯科医師の治療を介助する人)
・受付、歯科助手(円滑に治療を進めるために予約管理や診療補助、物品管理をする人)
・歯科技工士(歯の詰め物や被せ物、入れ歯などを作る人)
・歯科材料業者さん(治療にかかわる物品、機器の安定供給、管理をしてくれる人)
・歯科医師(上記の人たちの協力を最大限生かすように努力する人)
しかも条件が付きます。全員が一定レベル以上である事。
一人が足を引っ張れば、治療レベルは下がります。
各人のレベルの平均が、その医院の治療レベルとなり、治療費も本来、そのレベルによって上下するものだと考えています。
保険治療も自費診療もその治療結果と治療費のバランスが取れていれば患者さんと歯科医院、双方が幸せなはずです。
平均的なレベルの保険診療と、非常に高いレベルの自費診療の治療結果を比べると、後者に軍配が上がることは自明のことと思います。
しかし、平均的なレベルの保険診療と、非常にレベルの低い自費診療のそれを比べた場合、
前者に軍配が上がることが多いこと、それが、表記の事柄に患者さんの関心が集まる理由の一つではないかと思われます。
上記しました様に、人員や設備などのレベルを高く維持し、医院を稼働させるには高額なコストがかかります。
林歯科医院の考える自費診療とは、患者さんから頂く決して安くはない治療費を医院を可能な限り高いレベルで稼働させられる様、適切に使い、患者さんに還元する、という事です。
当たり前の答えで拍子抜けされたかと思いますが、これを地道に続けていくことは、なかなか難しいことです。
そして、セラミック治療や最新技術も、医院の努力はもちろんですが、患者さんご自身も参加(歯磨きや計画的な通院)してくださることによってより一層、効果が発揮、長持ち出来ると思います。
以上、ふんわりとした表現ですがご参考になればと思います。